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あるだけの材料で調理をお願いされた

先日、娘様と2人暮らしの女性のお宅にうかがいました。1時間で食事を用意し配膳するサービスだったのですが、買い物には行かず冷蔵庫にあるものだけを使ってのお食事の用意をいたしました。
「食べる」ということは、健康維持の観点から衣食住の中でもとりわけ大切にしたい部分ではありますが、味付けや調理法など個人差が大変大きく援助が難しい事柄になります。
そこでまずは、利用者様がふだんどんな味付けで食べているのか、どんなものを召し上がっているのか聞いてみる事が重要になります。高齢者の場合、「なんでもいいわ」や「あるもので」なんてよく言われてしまうのですが、「こんな栄養が大事ですよ」など声掛けによって「食べる」ことに興味をもっていただくことができます。
ただし、これまで長い間にできたそれぞれの「食習慣」を変えることは非常に難しいことです。自分の家でやっている味付けがほかの家庭でも同じとは限りません。味見を繰り返してもらい、その方の馴染みのある味に近づけるのは至難の業なのです。

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利用者様の中には、好き嫌いの多い方もいらっしゃいます。ですが、高齢になってくると、それが本当に嫌いで食べたくないと言っているわけではないことがあります。例えば、漬物は嫌いだと仰っていても、もしかしたら今の入れ歯があっていなくて食べにくいから、という理由が隠れているかもしれません。漬物を細かく刻んでみたら、召し上がっていただくこともできるようになるかもしれません。
食事づくりのサービスにおいては、相手の方に合わせた食事作りが求められますが、利用者様とコミュニケーションを図り、相手が喜んでくれるよう、試行錯誤を重ねてサービスを提供しています。


投稿日: 2016年5月12日
カテゴリー: おもてなし|スタッフブログ|初めて介護をする方へ|訪問介護 | 投稿者:

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